大阪府藤井寺市を拠点に、住宅・店舗・リノベーションなどの設計を行っている一級建築士事務所 谷口弘和設計室|HTAです。
枚方市で計画を進めているモデル住宅について、昨日、インターン生につくってもらっていたスタディ模型をスタッフの久富が引き継ぎ、完成させました。
インターン生が模型づくりに取り組んだ様子は、以前のブログ「枚方のモデル住宅|建築学生のインターンと、考えるためのスタディ模型」で紹介しています。

約4.5mの擁壁にのるL字型の住宅
今回検討しているのは、約4.5mの擁壁の上に、住宅がL字型にのっているように見えるボリュームです。
この敷地には大きな高低差があります。計画が始まった経緯や敷地の特徴については、以前のブログ「枚方市|高低差のある分譲地でモデル住宅の設計がスタート」でも紹介しています。
現在は、コスト調整のために面積を削減しながら、この場所らしい空間をどう残すかを考えています。

擁壁を眺めながら、ぐるっと回って入る玄関
面積を削減したことで、1階の玄関まわりはピロティとなりました。
道路からまっすぐ玄関へ入るのではなく、約4.5mの擁壁を眺めながら、建物の下をぐるっと回り込んで玄関へ向かいます。コスト調整から生まれた構成ですが、アプローチに奥行きが生まれ、この敷地でしかできない玄関になりそうです。もともと検討していたスキップフロアの構成と相まって、擁壁を眺めながらぐるぐるまわる縦動線ができそうです。
スキップフロアのスタディについては「枚方市|高低差を生かすスキップフロアのモデル住宅スタディ」をご覧ください。
また、前面道路から見ると、向かって右側には擁壁が大きく現れ、その上に住宅のボリュームがのっているように見えます。一般的な住宅地ではあまり見られない、少し不思議なこの場所ならではの外観になりそうです。

東西に抜ける、長いLDK
今回はモデル住宅のため、現時点では特定のお施主様がいるわけではありません。どなたにとっても暮らしやすいプランを成立させながら、この場所ならではの魅力も組み込む必要があります。
ご依頼いただいた分譲会社様からは、この地域では眺望を好まれるお客様が多いと伺っています。そこで、東西に視線が抜ける長いLDKを考えています。
西側は周囲の敷地が下がっているため、遠くへ広がる眺望を暮らしの中心に据えます。一方で、東側には擁壁が近くに立ち上がっています。遠くへの抜けだけでなく、擁壁の表情も室内から感じられるようにすることで、方向によって異なる風景を楽しめるLDKを目指しています。

敷地を分断する擁壁を、落ち着きをつくる借景へ
擁壁は一見すると、敷地を分断する扱いにくい要素です。
しかし見方を変えると、周辺からの視線を遮る大きな塀として読み替えることができます。遠くへ抜ける西側の眺望と、近くで空間を包む東側の擁壁。その両方を取り込むことで、開放感がありながら落ち着いて過ごせる住宅にできるのではないかと考えています。
擁壁を単なる制約として避けるのではなく、この土地にすでにある風景として借りる。擁壁を借景とした、抜けと落ち着きのある住宅にしていきたいと思います。
模型をつくることで見えてくること
スタディ模型をつくることで、計画の改善点が次々と見えてきました。
今回の案がそのまま採用されるかどうかは、これからの打ち合わせ次第です。ただ、どの案になっても共通する課題があります。模型で見つけたことを図面へ戻し、また手を動かしながら、少しずつ計画を進めていきます。
谷口弘和設計室|HTAは、大阪府藤井寺市を拠点とする一級建築士事務所です。
藤井寺市をはじめ、柏原市・羽曳野市・八尾市・松原市・富田林市・枚方市など大阪府内を中心に、新築住宅の設計、リノベーション、店舗設計などを行っています。
土地探しからの新築住宅はもちろん、高低差のある土地や変形地、狭小地など、条件の難しい敷地についても、その特徴を生かした建築をご提案します。
新築住宅や注文住宅の設計、設計事務所・建築家へのご相談を検討されている方は、お気軽にお問い合わせください。
